皆さまこんにちは、赤蛇ちゃんです。
今回は合格するレポートの書き方 入門編2として少し具体例を用いながら説明してみたいと思います。合格するレポートの書き方 入門編では方法論だけを挙げました。入門者の方々はこの方法論だけでは実際にどのように書いたら良いかまだ分からないでしょう。ですので、ここでは具体例を挙げながら学んで行きましょう。
レポートを書く前に行う必要な事
まずはテキストを少なくとも3回は読みましょう。1回目はサラッと斜め読みでも構いません。2回目はレポート課題を意識しながら読んでみて下さい。3回目以降はレポート課題を念頭に注意深く読んでみましょう。私は大体3回読めばレポートの課題に対してどのようなことを書いたら良いか想定出来るようになりました。5回読めば科目試験にも対応出来る位の知識が身に付きます。
レポート課題に対して、あなたは何を思うか
テキストを3回読んだ時点であなたはレポート課題に対してどう思うか意見を書き出してみてください。例えば工学系、社会学系などの学部で、レポート課題が「原子力発電の功罪について論じなさい」だったら、あなたはまずどのような事を書こうと思いますか?
テキストで原子力発電についてどのような事が書かれているのかは一旦無視し、私だったら原子力発電が世の中に貢献する点と世の中に及ぼす悪影響とか懸念事項の課題を挙げると思います。例えば、「原子力発電は化石燃料を燃焼させず発電する為、温室効果ガスを排出しないということがメリットであるが、一方で、発電で使用が済んだ核燃料はその放射能が元々のウラン鉱石のレベルにまで戻るまでには約10万年掛かるとされており、どうやってそんな長期間、安全に保管出来るか現段階では誰にもわからない点が課題である」などと、一般的ではありますが、この上記功と罪を軸に論述を展開すると思います。
原子力発電の功罪について論じる必要があるので、メリットとして地球温暖化を加速させる温室効果ガスを排出しないことを挙げ、その証拠としてどのような事・データからそれを挙げることが出来るのか、例とか参考文献にこのように書かれているとか何かエビデンスを挙げて論じることが良いと思います。デメリットについても同様に、放射能を帯びた使用済み核燃料を安全に10万年もの間どのようにして保存出来るのかという課題を挙げる事でしょう。
序章に書くポイント
上記の原子力発電の功罪をレポート課題とするならば、私だったら次のポイントを序章に書きます。「合格するレポートの書き方 入門者編」では序章は全体の構成分量の10%程度でとお伝えいたしましたので、例えば、レポートの指定文字数が4000字だったら、400文字程度で下記のポイントを書きます。
- 原子力発電とは、どのような発電の仕組みなのか
- 原子力発電の長所と短所を明確にして、その根拠を述べる。
- 最終的には、使用済みの核燃料の取り扱い技術が確立しておらず、10万年もの長期間安全に保管出来るのか、人類に悪影響を与えてしまうリスクが大きすぎると言う課題を述る。
- 施策として、原子力発電は段階的に減らしていく一方で、国として再生可能エネルギーの導入の後押しが必要であると一旦序章は締め括る。
本論に書くポイント
「合格するレポートの書き方 入門者編」では、本論に書くべきことは次の通りだと申し上げました。
- 課題や目的に対してあなたの主張や意見を述べる
- あなたの主張や意見の根拠を述べる
- ロジカルな構成
- テキスト批判
では、ここで具体的にどのように本論を書いたら良いかを例を用いて見てみましょう。例として、先程触れた「原子力発電の功罪」を用います。
例えば、「原子力発電は世の中に貢献していると考える。理由は一か所の発電所で何百万世帯の必要な電力を作ることが出来る為、また、燃料費が他の発電方式と比較しても安い為。更には発電から温室効果ガスを排出しない為である。」との原子力発電の長所やその根拠、温室効果ガスを排出しないなどの具体例を記載するのが良い。
一方で、原子力発電の課題としては、使用済みの核燃料を10万年もの間どのように安全に保管するのかであり、地震や地殻変動により保管してある使用済み核燃料に安全性を損なうリスクがあることを指摘し、万が一の時は地球上の生命に致命的なダメージを与えてしまうことを述べ、原子力発電は通常は非常に効率良く発電出来、温室効果ガスを排出したいため環境に優しい発電であるが、万が一の時は人類を滅亡へ追い込んでしまうリスクがあるものである、だから今後は原子力発電以外のもので発電することを考えようというロジックで論じることが良いのではないでしょうか。一つの例ですが。
上記では原子力の功罪と中立な立場でものを問うておりますが、例えば原子力を推進する立場でものが書かれている場合、テキスト批判は一旦原子力発電推進を批判し、その根拠や課題を示すことが必要です。また、逆に原子力発電に反対な立場で書かれている場合、この反対な立場を批判してみて、そこから課題は何なのかを唱え、故に原子力発電は必要なのであるというように論じることになります。
まとめに書くこと
まとめに書くべきことは、本論で述べたことを最後に要旨を纏めて述べ、今後の課題を提起して締め括る事です。
以上が合格するレポートの書き方(入門編2)です。
最後まで読んで下さいましてありがとうございました。